2012年4月30日月曜日

虚無僧が、天蓋をかむり、草木や大地に染み込ませるように吹く

連休中に、実家で屋内稽古をたっぷりすることが出来ました。その結果、やはり屋外の練習だけではダメで、適度に音がはねかえってくる環境で吹くことも必要だと分かりました。遠くに音を飛ばそうとする余り、ガサツでまとまりのない音になっていました。実家では、液晶テレビのまん前で稽古し、音色の調整を行いました。

現在、自分がイメージしている吹き方は、「虚無僧が、天蓋をかむり、草木や大地に染み込ませるように吹く」です。天蓋は、イグサで出来ていますが、適度に音を跳ね返してくれます。そして、遠くに音を届けようとがなりたてるように吹くのではなく、自然に鳴らした音の成分がやんわり拡散して行くような、そしてそれらの一部が、近くの植物や地面に吸収されて行くような、そんなイメージで演奏すると、先ほどの野外稽古でも、屋内と同じようなイメージで鳴らすことが出来ました。尺八はそもそも、それほど音量のけたたましい楽器ではないですし、芯のしっかり感は大切に、あくまでまわりに柔らかく拡散して行く感じをたいせつして行きたいと思いました。

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